for an indeterminate number of voices (2025-26)
Commission
Les Cris de Paris | Geoffroy Jourdain
Instrumentation
Any number of voices from a small vocal ensemble (minimum of five singers) to a large choir; any combination of vocal ranges (women, men, mixed, children, etc.)
Duration
variable
World Premiere
16 April 2026, Versailles (France), Chapelle Royale, Château de Versailles
Les Pages du Centre de musique baroque de Versailles
Fabien Armengaud (Cond.)
委嘱
レ・クリ・ド・パリ|ジョフロワ・ジュルダン
楽器編成
小規模な声楽アンサンブル(最低5名)から大規模な合唱までの任意の人数;任意の声種の組み合わせ(女声、男声、混声、童声など)
演奏所要時間
可変
初演
2026年4月6日
ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂(フランス、ヴェルサイユ)
ヴェルサイユ・バロック音楽センター児童合唱団
ファビアン・アルマンゴー(指揮)
Programme Note (JA)
ヴェルサイユ・バロック音楽センター児童合唱団のために新作を書くにあたり、トライアウト前に初めてリハーサルを見学した際、特に私の興味を引いたのは、ごくありふれた発声練習だった。ありふれているからこそ、特定の年齢や能力に依存せずに行えるこの「ユニバーサルな」性質は、児童合唱のためのプロジェクトでありながら、子どもだけでなく大人も、声種や人数の制約なく歌うことのできる作品を作りたいという当初の構想と、直ちに結びついた。
本作は、発声練習をパロディ化した2つの小品から成る。本来は声を整えるための機能的な身振りにすぎない素材(ここでは「半音階的に上昇し続ける長三和音のアルペジオ」と「サイレンのように下降するグリッサンド」という、いずれもコード化された動き)が、その文脈から切り離され、舞台に持ち込まれ、引き延ばされ、露出されることで、音楽作品として立ち現れる(のかもしれない)。
本作は全体が、あみだくじに着想を得た図形楽譜によって記されている。発声練習という、反復と変化、そしてある種の「退屈さ」のなかで生成される、もともと記譜を前提としない行為を、「線」として可視化する。それは、一つの単純な構造から複数の経路を生じさせる装置である。作品構想中に読んでいた文化人類学者ティム・インゴルドの著書『ラインズ 線の文化史』(2014年、左右社)から多くの示唆を得たことを付記しておく。
タイトル「Éch(au/o)uffement」は、フランス語の「échauffement(ウォーミングアップ)」と「écho(エコー)」を掛け合わせた言葉遊びに由来する。2つの小品は、続けて演奏することも、一つのプログラムの中で分けて演奏することも可能である。